The President

経営者インタビュー

アンダス株式会社 代表取締役社長

前田 哲郎

企業のマーケティング支援をワンストップソリューションで行う福岡のベンチャー企業、アンダス。ポジティブインフルエンスをグループビジョンに掲げ、これからも様々な領域で新たなチャレンジを仕掛けると語る前田社長の眼差しからはとても熱い思いが伝わってきた。アンダスの未来に迫りたい。

Q.アンダス株式会社はどのような会社ですか?

A.マーケティング戦略の一部を支援するという手段ではなく、ワンストップソリューション

僕たちの会社は企業の事業成長を促進するためのマーケティング支援を、ワンストップソリューション(広告・制作・システム開発などを全て一社で対応する仕組み)でやっています。社内にマーケティングプランナーやライター、トレーダー、デザイナー、システムエンジニアのチームがあり、新規顧客獲得のプロモーションから既存顧客に対するCRMまで全てのことができます。クライアントのために成果にコミットしたい、その想いからマーケティング戦略の一部を支援するという手段ではなく、ワンストップソリューションというやり方になりました。

Q.前田さんのこれまでのキャリアを教えてください

A.志を共にする仲間と起業を志した。それがアンダス株式会社

生まれは熊本で、幼稚園と小中高は福岡で育ちました。高校を卒業してからは東京を中心に転勤で色んな地方にいったり、最初の会社で10年、2社目で2年働きました。でも、その2社目の会社が買収され自分が任されていた事業部が廃止になったので、その会社を離れ3ヶ月くらい独立していた時期もあります。そのタイミングでずっと付いてきてくれた一番信用していた元部下と音信不通になってしまい、これまでの自分の在り方がそうさせてしまったのかなと後悔しました。
その時に、友人が経営していた地元福岡のWeb制作会社に誘われ入ることになりました。当時のどん底の状況をリセットするためにもまずはその会社で働こうと。ところが、その会社はWebサイトの制作会社で、制作して納品するということしかやっていませんでした。Webサイトはその会社が期待する成果を出す為にあるので、いくらデザインだけが良いWebサイトを作ったとしてもサイトを見てくれなかったり、商品が売れなければ意味がありません。Webサイトの前にマーケティング戦略が必要だと思うようになり、独学でマーケティングを学び始めました。その会社でそれが出来れば良かったのですが、社長との意見が合わなかったので、志を共にする仲間と起業を志したのです。それがアンダス株式会社です。

Q.福岡で会社をやっている意味やメリットはありますか?

A.人生という観点で考えたときに仕事が全てじゃない

地元でもあるし純粋に博多の街が好きだという思いもあります(笑)会社のみんなと同じ場所で仕事をやりたいので、今のところ拠点は福岡だけで考えています。また人生という観点で考えたときに仕事が全てじゃないと思っていて…。仕事は人生の一部です。生活する場所として福岡は住みやすいし、会社のメンバーにもそんな福岡に住んでもらいたいという思いがあります。家族と暮らすとか子育てをする環境としても福岡の街が本当にいいと思います。

Q.アンダス株式会社の理念はどういうところにありますか?

A.ポジティブインフルエンス

アンダスグループが世の中に提供する価値(商品やサービス)に触れることで、より多くの人に嬉しいとか楽しいとか、少しでも前向きな気持ちになってもらいたい

僕たちはポジティブインフルエンスをグループビジョンに掲げています。ポジティブインフルエンスとは、アンダスグループが世の中に提供する価値(商品やサービス)に触れることで、より多くの人に嬉しいとか楽しいとか、少しでも前向きな気持ちになってもらいたいということです。僕は物心ついた頃から歌が好きで、バンドのボーカルもやっていましたが、アーティストが作った楽曲でリスナーが前向きになるように、世の中に提供する価値やプロダクトでユーザーやクライアントが少しでも前向きになれればいいな、と思っています。ただし、いろんな人を前向きにしたいという想いはありますが、まずは身近な人からポジティブにしていって、遠くの人に届けるにはその広げていくスピードを上げていくことが重要だと思っています。影響の輪は内側から拡げていくことを大事にしたいなと。

Q.海外進出に関する今後の動きを教えてください

A.通販というよりブランド事業。これが海外進出事業のメイン

マーケティングカンパニーであるアンダスが生産者や職人をしっかりとフォーカスし商品化して、日本の食や文化を世界に売り出していく

僕たちがやっているワンストップソリューションでの企業のマーケティング支援などはBtoB(企業が別の企業を対象として取引を行うこと)のビジネスです。さっきも言ったようにアンダスにはポジティブインフルエンスという理念があります。この理念に基づいて今後はBtoC(企業が一般の消費者を対象に取引を行うこと)の領域にも事業を展開していきたいと思っています。
職業柄、ずっと15年間ほどダイレクトマーケティングや単品通販業界を見てきて感じていた疑問が、健康食品にも関わらずケミカルな成分やよくわからない成分が入っていることです。BtoCという領域で、僕たちは大豆や納豆など原料そのものにこだわった健康食品をラインナップした通販を展開しようとしています。また、伝統工芸品ともコラボしようと思っています。原材料を作る生産者も伝統工芸品の職人も地方にいて、いいものは作れるけど売れないというのが今の状況です。そこで、マーケティングカンパニーであるアンダスが生産者や職人をしっかりとフォーカスし商品化して、日本の食や文化を世界に売り出していこうと思っています。これは通販というよりブランド事業だと考えていて海外進出事業のメインになっていきます。最近、フランスなどヨーロッパの先進国では食に関する日本の文化が浸透しています。例をあげると、キャラ弁などの弁当がブームになっていたり、フレンチレストランのシェフは日本の包丁を好んで使っていたりします。こういった状況も踏まえて、日本の食文化や伝統文化などを世界にブランドとしてプロデュースしていきたいと思っています。

Q.事業をつくっていく上で大事にしていることは何ですか?

A.人類共通の普遍的価値をもつサービスを提供したい

言語や宗教、国などにとらわれない、人類共通の普遍的価値を前提としたWebサービスをたくさん作りたいなと思っています。例えば、その一つにストレスチェックがあります。今、日本の企業はストレスチェックが義務化されているのですが、ストレス度合いをスマホでチェックしてその人にあったオリジナルのヒーリングミュージック(癒しの音楽)を提供したり、スマホのライトで心拍数を測定したいと思っています。たとえニッチであったとしても、人類共通の普遍的価値をもつサービスを提供したいです。そんなサービスを1万個作ることを目標にしています。

Q.アンダス株式会社はどういう人材を求めていますか?

A.「コミュニケーション能力」と「主体性」

自分たちのビジョンに共感できることが大前提ですが、重要視しているのは「コミュニケーション能力」と「主体性」の2つです。コミュニケーションとは何かと言うと、相手の気持ちを理解しようとする気持ちが大切だということです。相手の気持ちを考えた上で自分が伝えたいことを最適な言葉や話し方で伝える、これがコミュニケーション能力だと思っています。弊社の行動規範に、相互理解・相互尊重というものがあり、そのマインドを持っていることが大事だと思います。また主体性とは、常に「自分がどうするか」という行動原理になっているかどうかです。うまくいかない時に、他責する人は成長もないし何かを生み出すことも難しいと思っています。

転職・就職を考えている皆さんに一言お願いします!

うちの会社はポジティブインフルエンスというビジョンに合致したものなら、やりたいことをほぼ何でもできる環境があります。ただ、やりたくてもやる力がないと実現出来ませんが、アンダスでは企業のマーケティング支援を通してその力を身につけることができます。アンダスのビジョンを一緒に目指していきたいと思える人と共に仕事をしたいと思っています。

まえだ てつろう

アンダス株式会社代表取締役社長。1971年、熊本生まれ福岡育ち。学生時代にへヴィメタルバンドを組み、高校卒業後にバンドメンバーと上京。上京後、テレフォンアポインターのアルバイトを経て、株式会社光通信で約10年間テレマーケティング事業に従事。その後、WEB制作会社を経て、2004年にアンダス株式会社を設立。現在はアンダス株式会社の代表取締役として、企業のマーケティング支援を中心に、子会社のクリエイティブセンター福岡では人材育成事業や直近ではコンシューマー向けの事業も展開している。

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